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会社法株式

2009年11月18日 (水)

種類株主総会の決議を一部の事項につき要しない旨の定款の定め~拒否権付株式との交錯

会社法第322条第2項及び第3項によると、「株式の種類の追加」、「株式の内容の変更」、「発行可能株式総数又は発行可能種類株式総数の増加」の場合を除いて、種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めることができることが規定されています。

当該決議を要しない旨は、気をつけなければなりませんが、「株式の内容」ですので登記事項になります(911条3項7号)。きれいに登記されるためにどのように配置するかという職人技について記述することも興味が尽きないのですが今回は横においといて。

この株主総会の決議を要しない規定を定款に設けますと、会社法322条1項2号から13号に到るまでの各規定について、本来の株主総会とは別途、種類株主総会の決議を要しないことになります(3項参照)。

では、322条1項各号のうち、一部についてのみ当該決議を要しないこととすることは定款で定めることが可能か問題になります。

(例えば、7号に規定がある合併の際にのみ種類株主総会を開くニーズがあり(合併については種類株主のご意向(賛否)を伺うことがベターだと判断される事情があるような場合)、合併以外の場合にはわざわざ種類株主のご意見を伺う必要のないようなケースです)。

このニーズを認めるということは、いわば、合併の場合についてのみ種類株主総会の開催を要求するということになります。とするならば、108条第8号の拒否権付株式と同様の機能を担うことになりそうです。

この点については、108条1項8号の拒否権との関係が興味深いところです。

この点、江頭憲治郎『株式会社法(初版)』によりますと、全部の事項についてのみ定める必要があり、一部の事項についてのみ、種類株主総会の決議を要しないとすることはできないとしています。

その理由として、322条各号の事項以外に種類株主に損害を及ぼすおそれのある行為がある行為が存在する可能性を否定できないため、l「一律の処理」が望ましいことが挙げられています。

すなわち、322条1項各号以外でも種類株主総会を開催する必要がある場合があり、当該場合の対応が極めて不明確になることによります。

この場合は、拒否権付株式で対応しなさいということになりそうです。

拒否権付株式とはまだであったことがなく、未知数です、はい。

では、また。

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2009年9月11日 (金)

サンスターMBO(資料編)

またまた株式の売買価格決定の注目判決が出ておりますね。牛角で同じみのレックスの判決も興味深いですが、サンスターの場合は、最高裁にいったらどうなるのでしょうね(レックスは抗告棄却)。

アドバンテッジ被害者牛角会ホームページ

そもそも法文上、裁判所が株式の価格決定できる構造になっていますが、裁判所がどこまで踏み込んで判断できるのか、または判断すべきなのかは大変難しい問題だろうと思います。

変な例えになりますが、友人がカールルイスのサイン付シューズをもっており、私に値段は後で決定するが、売買することは確定しているとします(売買価格は据え置くが売買を成立させる形成権を買主に付与した感じ)。しかし、その後に私がじゃあ10万円でといったが、今度は逆にその値段では売らないといわれてしまいました。じゃぁ売買することは決まっているので最後の頼り所として、価格をおかみに決定してもらおうとすることになりました(この辺が売買価格決定申立事件に当てはめてイメージ)。

この場合に裁判所が「う~む、カールルイスのサインの価値は10万円もないので、9万円にしよう」

ここで、言いたいことは、カールルイスに思い入れのある当事者だからこその値段があるわけであって(プレミアムをどれだけつけるかということ)、その思い入れ(法的に評価されるべきかどうかはわかりませんが)を知らない裁判所がその思い入れを考慮に入れずに値段を決めてよいのかどうかということです(当事者への介入の問題)。

また、こちらこそ重要なのですが、その値段を決定できる判断材料を汲み取ることができるのか(カールルイスについてどれだけ知見があるのか等)が問題になりそうです(株式買取の視点でみると、株式という証券の経済問題については裁判所は玄人ではないという問題)。

こういうと、乱暴な描写ですが、私の感覚的には、株式価格決定とシューズの価格決定とは、同じ構造をもっているのではないかと思ってしまいます(裁判所の判断自体はいうまでもないが、このイメージに沿っているわけではなく、緻密に構成)。

「公正な価格とはなんなのか」

申立人のそれぞれのサイドからの額が違うのは当然でしょうし、この価格決定のプロセスが一元化されるのも複雑な経済事情のもと、難しいと思われます。

個別事情の集積をまって、株式価格決定の実務が定着していくのでしょうな。

これは、なにも上場企業だけの問題ではないと思われます。中小企業であって、相続を契機として、174条の株式買取請求権が行使され、その価格決定について争い、兄弟間の未曾有の相続争い(仲直りすることのない兄弟げんか)が発生するやもしれません。

動向に注視しなければなりません。

では、また。

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2009年7月29日 (水)

株式買取請求権の行使ができる条文はどこ?(メモ)

株式買取請求権を行使できる場合は条文の中でどこにあるのか?自分のためのメモです。

(116条)
・発行する全部の株式の内容として107条1項1号(譲渡制限付株式)の定めの設定
・種類株式の内容として108条1項4号(譲渡制限付株式)の定めの設定
・種類株式の内容として108条1項7号(全部取得条項付株式)の定めの設定
・種類株式の内容として種類株主総会の決議を要しない旨の定めがある株式において、次の行為をする場合の当該種類株主に損害を及ぼすおそれのある場合
①株式の併合又は株式の分割、②株式無償割当、③単元株数の変更、④株主に引受権を与える募集株式の発行をする場合、⑤株主に新株予約権の割当てを与える場合、⑥新株予約権の無償割当て

(469条)
・事業の全部又は一部の譲渡(簡易譲渡を除く)
・事業の全部譲受
・事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任等

(785条)(吸収型組織再編~消滅会社等)
・吸収合併消滅会社
・吸収分割会社
・株式交換完全子会社

(797条)(吸収型組織再編~存続会社等)
・吸収合併存続会社
・吸収分割存続会社
・株式交換完全親会社

(806条)(新設型組織再編~消滅会社等)
・新設合併消滅会社
・新設分割会社
・株式移転完全子会社


買取請求の効力発生時期
116条:代金の支払時(117条5項)
469条:代金の支払時(470条5項)
785条:効力発生日(786条5項) 組織再編の消滅会社等の場合(※但し、吸収分割の場合は代金支払時)
797条:代金の支払時(798条5項)
806条:効力発生日(807条5項)~新設型の消滅会社等の場合(※但し、新設分割の場合は代金支払時)

(7月29日一部加筆)

2009年7月18日 (土)

転換社債の登記簿

会社法施行後においてですが、転換社債の登記が「残っている」会社があります。

転換社債の登記自体はすでになくなっており、商法・会社法の改正(整備法も踏まえ)の変遷の上で、もしかしたら変更の登記申請をしなければならないのか(新株予約権の消滅の規定が会社法により取得条項付のものへ変更しなければならなかったかのように)の検討のために、改正歴を紐解いてみました。

まず、平成14年4月施行の改正商法(平成13年法律第128号)により、転換社債そのものはなくなり、そのかわり、新株予約権付社債が認められるようになりました(なお、新株引受権付社債の非分離型も同様に新株予約権付社債に整理されております)。

但し、登記上の留意点としては、平成14年3月までに発行決議のあった転換社債又は新株予約権付社債に関しては、転換社債の転換請求や新株引受権付社債に付された新株の引受権の行使の取扱いをも含めて、なお従前の例によるとされています(平成13年法律第128号附則第7条)。なお、従前の例によるとは、その当時のままの法の内容であり、しかも手続きについても従前どおりということです(資本金計上証明書とかもいりません)。

したがって、転換社債の登記簿がそのままの状態であるというのは、ただ、転換請求がなされていない状態が続いている可能性がある模様です(転換権が行使され、登記懈怠であるかもしれませんが)。

では、平成14年以降の発行分で、転換社債類似の効果をもつ社債の取り扱いはいったいどうなったのか?これは、転換社債と新株引受権付社債(非分離型)に統合され、新名称として、「新株予約権付社債」として生まれ変わっております(旧商法341条の2)。

平成14年以降は、新規案件の転換社債の登記事項はでてこないのですね。

この点は、いつも大変に勉強させていただいてる先生のブログが参考になりますので、許可なくはっつけておきます(申し訳ありません)。

司法書士のオシゴト~新株引受権付社債

司法書士のオシゴト~新株引受権付社債 つづきです

司法書士のオシゴト~新株引受権付社債 つづきのつづき(完結編)

では、では。

2009年7月16日 (木)

種類株主総会の決議を要しない旨の種類株式の内容設定の効用

今週はタモリがいいともを休んでいることでニュースになっているみたいです(報告)。私はよく風邪をひいて休みます。

さて、会社法第322条1項では、種類株主総会の開催を要求する場面が規定されています。また、第2項では、種類株主総会の決議を要しない旨を「株式の内容」として、定款で定めることができる旨が規定されています。

種類株式を用いる場合に、当該規定は肝だと思いますので、押さえる必要があります。

当該規定を株式の内容とするメリットですが、二つあろうかと思います。

まず1つ目。種類株主総会の開催基準はある程度会社法上法定されています。しかし、ある種類の株主に損害を与えるときには種類株主総会を開催しなければならないとされており(322条第1項)、当該基準はなかなか不安定であることは否めません。実際には万が一開催しなければならなかった場合に備えて、念のために種類株主総会を開催することが多いのではないかと思います。この不安定さを減らすためには種類株主総会の決議を要しない旨の322条の規定を株式の内容に入れて、登記をしておくのがよいと考えています。

そして、二つ目。完全議決権制限株式を種類株式の内容として組み込んだ場合、当該種類株主は、定時・臨時を問わず株主総会においては議決権を行使することができません(議決権の算定に入りません)。しかし、「種類株主総会」においては、「種類」株主総会で議決権を行使することができない旨を組み込んでいなければ、完全議決権制限株式といえども、議決権を行使することができます。あくまでも、議決権を行使できないのは通常の株主総会であって、種類株主総会にはその効力は及ばないのですね。

とすると、株主総会で圧倒的多数の賛成を得て可決された議案であっても、ある意味で、議決権制限株主による種類株主総会で否決されることもありうるわけです(まるで、黄金株のように)。

複雑です、はい。

では、また。

種類株式に関する定款記載事項と登記事項の交錯(最終)

定款規定では、各法的効果ごとに各条文にまとめていますが、登記の局面では、「株式の内容」ごとになるのは(2)で記載したとおりです。

とすると、数種の種類株式を発行する場合であって、かつ、すべての種類株式に共通して議決権を制限する場合に、各種ごとの株式に記載するのは記載内容が多くて登記簿が醜い状態になりかねません。

登記職人としては、登記簿をいかにきれいにみせるかが肝要です。

ですので、全種類の株式について議決権はないと記載するような一工夫をする余地があります。

(おまけ)

単一の株式を発行している場合に、さらに優先株式を発行することになった場合、通常は既存の株式は普通株式と呼ばれています。普通株式の呼称のせいか、優先株式を発行する旨の決議をした後においても普通株式自体は、種類株式ではないと誤解される方がたまにおられますが、立派な種類株式です。なぜなら、なんの基準をもって普通なのかは会社が決めることであって、優先株式を「普通」と取り扱ってもいいわけですから。

ですので、普通株式と優先株式を発行する会社が、ある種類株主総会が必要なケースでは、①通常の株主総会と、②普通株式の株主による種類株主総会、③優先株式の株主による種類株主総会の3つが必要です。中小企業の場合には①と②は暗黙の了解のためなのかわかりませんが、しっかり区別しているもの(総会招集通知や議事録の上で)は少ないよう見受けられます、はい。

では、また。

2009年7月15日 (水)

種類株式に関する定款記載事項と登記事項の交錯(2)

(1)は、定款における種類株式の内容についてでした。

さて、登記の局面では、「各種類の株式の内容」を記載する必要があります。ここで、定款の上では、種類株式の内容に応じて規定していた各種条文を一つの種類株式の内容として、再構成(収斂)する必要がでてきます。

この交錯点があるため、種類株式の登記の面で、混乱が生じるのではないかと私は思ってしまいます。また、ここの記載ぶりが腕の見せ所なのではないでしょうか。

さらに、失念しやすいですが、種類株式の内容は、108条のみに記載されているわけではありません。その答えは、おとなりの条文の109条第2項ではありません。109条は、種類株式の内容にはなりません。なぜなら、属人的性質のものであって株式の内容たりえないからです。

では、108条以外に種類株式の内容についての定めはどこにあるのか?それは、会社法第322条第2項にあります。当該規定では、「ある種類の株式の内容として、種類株主総会の決議を要しない」旨を定めることができる旨が定められています。ご丁寧な文言で恐縮してしまいそうです。したがって、この322条第2項の内容も「株式の内容」ですので、登記をする必要があります。

では、また。

種類株式に関する定款記載事項と登記事項の交錯(1)

昨日は禁酒をしようと思ったのですが、家に帰る頃にはすでに忘れていました。意志が弱いのです。というのか、意志があるのか、おいらには。

さて、株式会社は、種類株式を発行することができます(108条)。そして、当該種類株式を発行する場合には、その内容を定款で定める必要があります(同条2項)。

また、種類株式の内容は、登記事項となっています(911条第3項第7号)。

この規定ぶりからすると、株主総会で定款変更議案として上程し、議案可決を受けて、当該定款規定をそのまま登記すればそれで終わりといったイメージがあるのではないでしょうか。

しかし、なかなかそのようにはいきませんね。

なぜか?

それは、会社法第108条の種類株式の類型は、9つですが、ひとつの種類株式が、この9つの類型に重複する内容になることが多いため、重複する内容をまず、どのように定款に記載するのかでかなり悩みます。私の場合は、1つの種類株式の内容を定款上でひとつの条文として記載することはないです。

ではどうするのか?それは、種類株式の9つの各事項のうち、今回の種類株式の設計上に必要な箇所を各々の条文の形で公示する方法を採用しています。種類株式に関する多くの著書でも同じような方法ではないかと思います。以下では、旧商法以来よりあった優先株式(議決権制限含む)の種類株式の定款の基本パターンを示したいと思います。なお、株式会社伊藤園の優先株式は講学上も参考になりますので、EDINETから引っ張ってきて参考にすべきだと思います。

参考例

第x条(発行可能株式総数及び発行可能種類株式の総数) 当会社の発行可能株式総数は、1億株とし、当会社の発行可能種類株式総数は、次のとおりとする。

普通株式 5000株 甲種類株式 5000株 

(注:甲種類株式としましたが、好きなネーミングでかまいません。私はセンスがないので、甲かローマ字(例えば、A)を使いますね。本当は、「第1回チャレンジ種類株式」とか、「社長就任20周年記念株式」、「広島カープ優勝記念株式」とかつけたいのです)

第x-1条(剰余金の配当) 当会社は、剰余金の配当を行うときは、優先株式を有する株主(以下、「優先株主」という。)又は優先株式の登録株式質権者(以下、「優先登録質権者」という。)に対し、普通株式を有する株主(以下「普通株主」という。)及び普通株式の登録株式質権者(以下「普通登録質権者」という。)に先立ち、次の額の優先配当金を支払う。

   甲優先株式 1株につき50円

第x-2条(株主総会において議決権を行使することができる事項)甲優先株式は、株主総会において議決権を行使することができない。

第x-3条(会社法第322条第1項の規定による種類株主総会の決議を要しない旨の定め)当会社が、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合においては、甲優先株式構成員とする種類株主総会の決議を要しない。

(注:x-2条だけでは、甲優先株式には種類株主総会の議決権はあることになります)

続く 

2009年6月27日 (土)

特定の株主に配当しない?

ライブドアの配当額については紙面をにぎわしていますが、その末尾にこんな記事が。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090626-OYT1T00854.htm

第2位の株主である堀江氏には配当をしないというもの。

会社法上、そんなことができるんですかね?

疑問です、はい。

2009年6月 5日 (金)

種類株式発行会社等の種類株式の登記はどの部分に記載されるか(3)?

では、108条の種類株式の登記事項欄についてです。種類株式の内容をどのような内容にするのがよいかどうかはここでは検討外とします。

株式会社は、異なる種類の株式を発行することが可能となりました(108条)。9つの類型の種類株式のケースがありますが、もちろん、このケースを組み合わせることによって、無限に種類株式の構成パターンは増えることになります。

この種類株式の内容については、「発行済株式の総数並びに種類及び数」欄と、「発行可能種類株式総数及び発行する各種類の株式の内容」欄(以下、二つ併せて、「種類株式」欄」と称する。)に記載することになります。

前回の記載と重複しますが、種類株式を発行したとしても、「発行可能株式総数」欄の記載は変更されることはありません。

ここで、登記簿の観点から特に取り上げたい種類株式の内容としては、2つあります。

まず、(1)108条4号に規定がある各種類株式に設定することができる「譲渡制限株式」です。

107条1項1号に、全部の株式の内容として、譲渡制限株式についての規定がありますが、108条4号の譲渡制限株式についても内容としては同じものとなります。違いは、全部の株式についてのものか、一部の株式を対象としたものなのかという点です。

では、107条の譲渡制限株式が付されている前提(多くの中小企業が取り入れている状態)のもとで、これからA種類株式を発行することにした場合(例えば、残余財産分配請求権付株式)、この場合の登記上の処理が問題となります。

この問題意識の端緒は、そもそもすでに、「譲渡制限に関する事項」欄に、譲渡制限事項が公示されていますが、A種類株式を発行する旨を決議をした段階で、譲渡制限に関する株式は、107条1号のものから、108条4号のものへ根拠条文が変更します。ですので、「譲渡制限に関する事項欄」に、[108条4号]の譲渡制限が付されていることを公示することが必要になるのではないかと考えられるからです(A種類株式についても譲渡制限の効力は当然に及びます)。

この問題意識のもとでの登記簿は、

「株式の譲渡制限に関する規定」

当会社の株式を譲渡により取得することについて当会社の承認を要する。

当会社のA種類株式を譲渡により取得することについて当会社の承認を要する。

となるでしょう。

そもそも譲渡制限については、『当会社』の株式を譲渡により~(以下省略)」との規定がすでにあり、種類株式のすべてに譲渡制限が付されていることは明らかになっております。ですので、条文根拠規定が変わったこと自体の公示の必要性があるのか検討する必要があろうかと思います。

この点、「種類株式欄」において、A種類株式が発行されることが明らかになっており、「譲渡制限に関する事項」欄の対象は、107条ではなく、108条の種類株式にかかることは明白であるといえます。ですので、107条から108条への条文根拠変更をあえて、「譲渡制限に関する事項」欄において公示することは意味を持たないでしょう。

ただし、丁寧に(?)、当会社の株式、A種類株式の譲渡については承認を要するとの変更も可能であると思いますが。

続く。

参考:金子登志雄『これが新増減資だ種類株式だ』(中央経済社 2007)89頁