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社団・財団法人

2009年12月29日 (火)

公益認定による設立の添付書類③~新たに選任する役員に関する書面その1

「新たに選任する評議員、理事、代表理事、監事又は会計監査人がいる場合」の書面

これがけっこう私には難解なイメージがありました。というのもこの文言の前提とされている理解が浅かったからです。

この文言の前提としては、特例法人が任意に、(新制度上の)「評議員、評議員会、理事会、幹事を置くことができます(整備法91条2項3項)

この条文のミソは(古いいいかた…)、「新制度上」の各機関を公益法人へ移行するまえに設けることができるということです。あくまでも新制度として設置することが肝要です。新法施行前に法人で任意に「評議員」を名乗っていたとしてもこれは、新制度上の評議員ではないということです。

ちなみに、理事等も「新制度上の」理事として、また新しい手続を踏む必要がでてくるのかという疑問がでてきそうですが、整備法48条において、理事及び監事は法人法上の理事、監事とみなされていますので、新制度上の理事、監事となり、なんら手続は必要ありません。もっとも任期については、留意点がいくらかあります。

新法施行前の法人がなにもしていなかったら、上記の各機関の中で理事のみがなんら手続をすることなく(任期につき別途見当)スライドすることになります。あら、いきなり監事がもれているやないかといわれるところです。確かに、上述したとおり、監事は法人法上の監事とみなされています(整備法48条)。ということは、理事と同じくなんら書類なくして登記ができるじゃないかと思いそうですが、これは無理な相談です。

旧民法の財団法人の役員欄の登記事項は各理事のみとなっています。監事が登記記録上、でてこないんですな。ということは、スライドさせようにもスライドするもとの記載がないのです。したがって何ら書類なく監事を登記することはできません。

じゃあ委任状に書いていたらいいじゃないかと思われるかもしれませんが、旧民法法人の監事は○○とか。でもどうやら不可のようです。ですのでここは原則に戻り、「選任」に関する書面を添付する必要があります。監事は、寄附行為(法人法施行後は、定款とされているもの)にのっとった選任機関で選任されますので当該書類を添付することになります。法人法施行前の議事録であることも多々あります。監事についてはあたかも、「新たに選任する」という枠組みを利用する形で、その選任に関する書面及び就任承諾書を添付することになります。

したがって、その選任を証するために、①選任根拠規定が記載されている寄附行為(又は読み替えられた定款)、②寄附行為で役員を評議員会で選任する旨が定められていれば、評議員会議事録

になります。また、選任された方の就任承諾書をともに提出することにします。

新制度上の上記各機関をすでに設けている法人で、かつ、当該機関に就任しているかたがそのまま公益法人の各機関にスライドするのであれば、この「選任を証する書面」はいらないことになります。

したがって、当該添付書類の射程の大部分は、いきなり公益法人へ移行する法人がカバーすることになると思われます。

2009年12月28日 (月)

公益認定による設立の添付書類②~定款変更の手続をしてことを証する書面

次に、「定款変更の手続をしたことを証する書面」。

う~んむ、特例財団法人が定款変更して、公益財団法人に移行するにはどういった手続が必要なのかをまず考えなければなりません。

特例財団法人は、経過措置として2つのパターンがあります。これは旧寄附行為の違いに起因します。まず、旧寄附行為に定款変更の定めがあったか否かによって違いがでてきます。だんだんと知識が薄くなっていたとことですが、社団法人は原則として、総社員の4分の3以上の同意があれば定款変更が可能であったのに対して(旧民法38条)、財団法人は社員がいませんから、寄附行為を変更できる旨が寄附行為自身になければ、寄附行為を変更することができませんでした。

この違いを受けて、①整備法第94条第2項では、定款の変更に関する定めがある特例財団法人(基本型ともいいましょうか)は、当該定め(旧寄附行為にのっとり)に従い、定款の変更をすることができます。

一方で、②寄附行為の変更をすることができる旨の定めのない特例財団法人は、「救済手段」として、整備法94条第3項として、理事の定めるところにしたがって定款の変更が可能な旨が定められています。

(※文言の上で、寄附行為と定款がでてきますが、旧財団法人の寄附行為は、特例になった段階で定款と読み替えられていますので、注意が必要です。整備法40条による初歩的なものですが)

実務上、主務官庁からのお達しで、旧財団法人の寄附行為を変更できる旨(例:理事の3分の2以上の同意と主務官庁の許可等)を寄附行為の上に定めていましたので、上記の②に該当する事は少ないものと思われます。

また、この定款変更は、特例財団法人が、「評議員設置特例財団法人」になっていたら適用はありません。なぜなら、原則どおり法人法200条に基づき、評議員が変更することになるためです。

前置きがずいぶんと長くなってしまった…というわけで、「定款変更をすることができる規定のある旧財団法人」は、(旧寄附行為を何ら変更せず、いきなり公益認定を受けることになる法人の場合は、)旧寄附行為にのっとり定款変更=公益認定を受けることになる定款(案)を決議することになります。

添付書類は、原則的な形ですと、旧寄附行為、理事会議事録、評議員会議事録

となろうかと思います。

では、「新たに選任する評議員、理事、代表理事、監事又は会計監査人がいる場合」の書面。

続く

2009年12月27日 (日)

公益認定による設立の添付書類①~認定を受けたことを証する書面

今年の汚れは今年のうちに(報告)

まずは、現在の特例法人が公益法人へ移行する場合には、移行の認定を受けることになりますが、その認定をする機関についての覚書を。この流れの確認は、公益認定を受ける行政庁の確認になりますし、認定を受けたことを書面の的確性の判断材料にもなります。

まず、条文の中におけるそのスタート地点は、

公益認定等委員会なるものが認定法第32条に基づき内閣府に置かれています。そして、都道府県にその下部組織として、審議会その他の合議制の機関を置くこととされています。

この下部組織についての必要な事項は、各都道府県の条例によって定められており、「公益法人information」(HPより誰でも閲覧可能)より各都道府県のものが閲覧できるようになっています。その条例には、公益認定等審議会の設置基準が定められています(条例も上記の公益法人informationより参考にできる都道府県もあります)。

ということで、公益法人の認定に関する看板は、各都道府県の公益認定等審議会が背負っていることになります(2以上の都道府県にまたがって事務所を設置する法人は除きます)

では、認定の流れは、まず知事が審議会に認定をしていいのかどうか諮問しなければならないと規定されています(認定法51条、43条)この諮問があるかどうかは上記の公益法人informationからは確認できないようです(しっかりと確かめたわけではありませんが)

そして、その諮問に対して、審議会は答申という形で知事に報告することになります(53条、44条)この答申は、「公益法人information」より確認することができます。

この仕組みを理解していなかったため、公益認定による登記に必要な「認定を受けたことを証する書面」(整備法第158条1号)の差出人が当初はわかりませんでした。

私はてっきり公益認定等委員会名義の認定書でもでてくるんだろうなとおぼろげに考えていたのですが、いざ実際にだされたものは、知事名義の認定書でした。

知事が、「整備法44条の規定により公益財団法人として認定する」みたいです。

なるほど、これで、まずは「認定を受けたことを証する書面」はクリア。

では、次に必要となる定款(整備法第158条2号)は、問題ありませんね。一番なじみがあるかも。もちろん、新しい公益法人の定款になります。

次に、「定款変更の手続をしたことを証する書面」。

続く

2009年12月26日 (土)

旧民法法人の今後の手続の道筋(メモ)

12月月末になるにつれ、めずらしく多忙をきわめ、ブログの更新が著しく滞っておりました。久しぶりに徹夜近いものが数日続き、休日出勤は当たり前で体力的にはかなりきついですね。

明日で最終日ということで、まずは書類の準備のめぼしが付いたことからちょっとした記事を。この12月に、始めて公益法人への移行認定についての登記を担当しましたので、今後の参考及び自分のための備忘録として残してきます。

旧民法法人は、整備法40条、42条により「特例社団法人」、「特例財団法人」とされています。定款のみなし規定は、特例社団法人は整備法80条、特例財団法人は整備法89条に規定されています。また、登記に関する経過措置は、77条、78条、79条に定められています。差し当たり、このあたりの条文を押さえておくことがスタートになりそうです。

では、旧民法法人が

①移行認定を受ける場合(整備法44条)
公益目的事業を行うか否かがポイントとなり、認められた場合は、「公益」へ。
登記事項:整備法106条
添付書類:整備法158条

②移行認可を受ける場合(整備法45条)
 公益目的支出計画がポイントで、認められた場合は、「一般」へ。
 登記事項:整備法121条
 添付書類:整備法158条

③5年以内に移行認可も移行認定もしない場合~平成25年11月30日までに
 Game over (整備法46条)解散

ということになります。

公益への移行について

整備法98条からが各論になっています。認定法7条による認定ではなく、あくまでも整備法に基づいて移行することになっています。しかし、ほぼ、認定法の規定を準用していますね。

では、次回は公益認定に関する登記の各論を記載したいと思います。

2009年7月17日 (金)

理事会における署名押印について

理事会設置法人である一般社団法人は、代表理事の選定に関しては、理事会議事録を登記の上で添付することが要求されています。

株式会社の場合には、取締役会設置会社にかかる代表取締役の選定に関して取締役会議事録を添付することと比較可能です。

ただし、出席者の押印については両者の間で違いが生じています。

株式会社の取締役会議事録に付いては、出席取締役(監査役)の署名又は記名押印が必要です(369条4項)。

一方で、一般社団法人の場合にも同様に出席者の署名又は記名押印が必要であることが原則(法人法95条3項)ですが、「定款」で定めることにより、議事録に署名又は記名押印をすべき理事を、出席代表理事と監事の署名又は記名押印のみとすることができます。

この取扱いを前提にすれば、代表理事の選定にかかる理事会議事録には、原則としては代表理事及び出席した監事が議事録に記名押印し、それらの者の印鑑証明書を添付することになります(法人等登記規則3条、商業登記規則61条4項)。通常は、商業登記法規則第61条第4項但書きの規定により、従前の代表者が代表印で押印し、個人の印鑑証明書の添付を不要にする取扱いになるでしょう。

また、当該定款規定があることを証明するために、定款の添付を要求されるのではないかと思います。私個人的には、議事録に定款の規定によりとの記載でよいのではないかと思っています(間違ってたご指摘ください)。

では、また。

2009年2月 1日 (日)

一般社団法人における監事の任期

監事の任期については、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結のときまでとする。ただし、定款によって、その任期を選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結までとすることを限度として短縮することができます(67条1項)。

前項の規定は、定款によって、任期の満了前に退任した監事の補欠として選任された監事の任期を退任した監事の任期の満了するときまでとすることを妨げない」(67条2項)。

法人法上の監事の任期については、株式会社における監査役の任期規定と比較することが理解の一助になると考えています。株式会社の監査役は、従来任期の短縮規定が認められておらず、例外的に補欠規定の場合にのみ任期の短縮が認められています。(会社法366条3項)。従って、増員規定を設けることは、任期短縮の例外規定をさらにもうけることになるため採用することができないと理解されていました。

この点、監事については67条1項但書きにより、2年以内の定時総会の終結時にまでですが、補欠監事ではない場合でも、一般的に任期を短縮することができるようになったことに注意が必要です。従って、増員規定を「ある一定の条件の中」で定款規定におくことが可能となりました。

ここで、「ある一定の条件」と限定を付したのは下記の理由によるものです。

法人法上の監事は、最低任期が選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結のときまで必ず任期期間が必要となります。ですので、例えば、定款で4年以内の事業年度に関する定時総会としている法人にあって、在任者の任期が3年を経過していた場合にその増員として監事として選任された場合、結果として上記の2年内の事業年度の総会終結という任期期間を満たさないことになります。

注意が必要なところだと思います。

では、また。

2009年1月31日 (土)

一般社団法人における理事の任期

一般社団法人の理事の任期については、「選任後2年以内に終了する事業年度にうち最終のものに関する定時社員総会の終結のときまでとする」となっています(66条)。ただし、定款又は社員総会の決議によって、その任期を短縮することができます。

株式会社と異なり、任期を10年のように伸張することができないのが特徴です。そして、いくらでも法定任期を短縮することができるので、いわゆる補欠規定や増員規定を定めることができます。

2009年1月21日 (水)

一般社団法人かそれでもNPO法人か?

昨年12月1日よりいわゆる法人法が施行され、簡易に法人格を取得できる類型ができています。わたし個人的には、今後は今まで用いられていたNPO法人の変わりに一般社団法人へ軸足が移っていくと思っています。

しかし、それでもなおNPOがよいメリットがあるのかどうか一般社団法人との比較の観点から再検討する必要があるのではないかと思っております。

さしあたって、その資料として内閣府のHPよりNPOについてのものがありますので、備忘録としてあげてあきます。

http://www.npo-homepage.go.jp/pdf/030204.pdf

どなたかそれでもNPOがよいとお考えになる方がおられましたらぜひお知恵を拝借したい限りです。

では、また。

2009年1月15日 (木)

一般社団法人の公告方法

一般社団法人の公告方法は、定款の絶対的記載事項となってます(11条)会社法では、定款の絶対的記載事項ではなかったのですが一般社団法人では、必要ということです。そんなに大切なんでしょうか?という疑問も少々…。

さて、公告方法の種類については、法人法331条に4つの方法を明示しております。

会社法と同様に、①官報公告、②時事に関する日刊新聞紙、③電子公告がまずあります。さらに一般社団法人独特の方法として、④主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法が認められています(組合や宗教法人ではたまにみますが)

一般社団法人は、決算公告をする必要がありますので、その決算公告の費用の観点からの検討があるかもしれません。費用が一番割安になるのは、間違いなく④ではないでしょうか。お金はかかりませんから。

この費用計算の段階で、日刊新聞紙と電子公告は候補からはずれました。ではなぜ官報が残ったのかというと、④の公告のデメリットの点です。

④の公告は、当該公告の開始後1年を経過するまで公告し続ける必要があります(法人法施行規則88条)法人にしてみれば、赤字決算であった場合に1年間張り出し続けるのは抵抗があるかもしれません。また、今後頻繁になるかわかりませんが、合併等の組織再編時に債権者保護手続として④と官報公告を併用することで債権者への個別催告を省略できるわけではないことです。248条第3項では個別催告の省略については、日刊新聞紙又は電子公告のみが認められており、④は排除されています。ですので、この場合でも費用省略のメリットがあまりないことになります。

したがって、官報公告という方法を採用したところです。

では、また。

公益法人information

公益法人information

https://www.koeki-info.go.jp/pictis_portal/common/portal.jsp

内閣府のホームページより独立していますので、今までのURLから変更あります。