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会社法機関

2009年10月25日 (日)

解散を決議した株主総会の議事録作成者は代表清算人?

最近お勧めの芸人がなかなか出てこないのは、私のお笑いへの愛情が低くなったからでしょうか?

さて、株主総会で株式会社が解散することを決議した場合には、その旨を株主総会議事録に記載する必要があります(318条、施規72条)

そして、当該議事録には、「議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名」を記載することが要求されています(3項5号)

株主総会のよくみる雛形には、作成者としてしばしば代表取締役が挙げられています。

とあるクライアントさんからの質問だったのですが、もうこの議事録作成段階では従前の(代表)取締役は退任しており、新たに代表清算人が就任することになります。とするならば、この議事録作成者としては、代表清算人が当たるのが適切なのではないかというものでした。

う~ん、でも議事録作成は、総会の招集から始まる一連の手続きの締めくくりのようなものだからやっぱり取締役でよいのではないかと内心思いながらも保留の態度。

そこで、施行規則において、清算の第8章に準用規定で取締役を清算人と読み替える規定があるのかなと思って調べているのですがなかなかみつかりません。

(清算人会議事録については施行規則143条で規定されていますが)

規定がないならば、あくまでも議事録の作成者は施行規則72条3項5号にのっとり、「取締役」があたらなければならないのでしょうか。すべての取締役が退任して、新しく清算人が選任された場合にはどうするのでしょうか。

議事録への記載の前に、実体としては誰が株主総会議事録の作成義務があるのか?

う~ん、どうなんでしょうか?(はなはだ勉強不足で必要な条文を見過ごしている感は否めませんが…)

自分のための備忘録です(スンマセン)。

では、また。

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2009年10月15日 (木)

株主総会の議決「票数まで公表」の方針へ~議事録作成の影響は

上場会社に対して、議案の賛否のみならず株主総会の議決権の票数まで公表することを要請する模様です。

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/soumu/index.cfm?i=2009101310976b3

東証がらみのソフトローでの対応であって、金商法の改正ではないみたいです。

EDINETを通した適時開示での公表ということになるのでしょうが、この取扱いが株主総会議事録に対してどの程度影響を及ぼすのか今の段階では定かではありません。まさか、こと細かく議事録に賛成○○票、反対○○票とまで記載しなければならないとは思いませんが。さらに、議事録に記載することを要求するのであれば、会社施行規則の改正も絡んでくるので現実的ではありません。もっとも、自主的に記載することがよいかどうかはさらなる判断が必要となることはいうまでもありません。

私個人としましては、議事録作成の面では影響はさほどなく、いままでのやり方を踏襲することで足りるのではないかと楽観的に考えております。

では、また(今週はなんだか長く感じる…)。

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2009年10月13日 (火)

少数株主による株主総会招集に応じない場合もあるみたいです

連休は比叡山にいってきました(報告)

株式会社エル・シー・エーホールディングスが少数株主より、株主総会招集請求があった場合に、その請求後遅滞なく総会招集の手続をしない旨の措置を取ったという記事です。

http://www.lca-j.co.jp/07ir/pdf/release/294.pdf

(株主による招集の請求)
第297条  総株主の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。)及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。
2  公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
3  第一項の株主総会の目的である事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項の総株主の議決権の数に算入しない。
4  次に掲げる場合には、第一項の規定による請求をした株主は、裁判所の許可を得て、株主総会を招集することができる。
一  第一項の規定による請求の後遅滞なく招集の手続が行われない場合
二  第一項の規定による請求があった日から八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を株主総会の日とする株主総会の招集の通知が発せられない場合

見識不足だったのですが(これに限ったことではありませんが)、会社法297条の総会招集手続に会社側が応じない場合には取締役の忠実義務違反が発生すると理解しておりました。少なくとも、株主が総会の「目的である事項」と「招集理由」を示しさえすれば、形式的に上記の少数株主の総会招集の要件に該当するので、取締役は必ず株主総会を開催しなければならないと考えていたわけです。

会社が総会の開催を拒否した以上、今後のスケジュールとしては、株主サイドとしては裁判所の許可を得て、自ら総会を招集することになるでしょう(4項)。ただし、総会開催に関する費用は株主持ちですので、開催メリットとコストを天秤にかけると少数株主からの開催をするかどうかは微妙なところです。

問題は、会社の定款上、取締役の員数規定が「何人以下」になっているのかわかりませんが、会社側の提案として、取締役の選任議案を逆に提案することができるのかどうか検討することが必要になろうかと思います。

条文の上では、会社側の総会招集通知に対して、株主には株主提案権が認められています。しかし、逆に株主の総会招集通知に対して、会社側からの提案が認められるのか会社法上定かではないためです。

では、また。

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2009年10月 9日 (金)

T社の臨時株主総会はすべての議案が通ってしまった(速報)…

監査役の一挙手一投足に注目が集まっていたトライアイズの件ですが、臨時株主総会決議通知が会社のHPに掲載されています。

http://www.triis.co.jp/pdf/2009/2009_1009.pdf

上記の件を通じて、感じた感想文を少々(上記の会社とは直接関係ありません)。

監査役は、取締役の職務の執行を監査する立場にいます(381条)。そして、当該権限の具体的諸手続として、監査役には取締役に対する行為の差止めが認められています(385条)

(監査役による取締役の行為の差止め)
第385条  監査役は、取締役が監査役設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該監査役設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
2  前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。

監査役の善管注意義務のもとでの上記の差止めについては、誤解をおそれずにいえば、よかれと思って差止めをしたにもかかわらず、取締役はもとより、株主においても評価されない行為と捉えられる恐れがあります。また乱暴な例えかもしれませんが、株主にしてみれば、法的にリスクのある行為を取締役が選択した場合(経営判断の問題とは次元を異にする)、その投資に対するリターンが大きくなる可能性があればそれにかけてみようと思われる方がおられるかもしれません(ばれなければなにをやってもよいいう反コンプライアンス的発想)。一方で、監査役の立場からすれば法令違反のおそれがある場合においては、職務上、その行為を差止めしなければなりません(同条)。これをよしとしない株主もでてくるということです。

会社法の監査役の行為の差止め自体は一見すれば、職務執行の一具体例として、歓迎されるべきものかもしれません。しかし、常に本音レベルで歓迎されるものにはならないのも事実としてあるのではないかと感じるとことであります。

(もっとも、このような会社が資本主義の中で淘汰されずに残っていけるとは到底考えられませんが)

将来、監査役に就任要請があった場合に、法令違反のおそれのある行為を差止めすることが取締役、株主の利益に一方では適わない局面でも、職務を全うするために差止めをすることが大切、かつ、必要なのだと強く感じたところです(想像の域をでません)。

では、また。

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2009年10月 7日 (水)

監査役の魂の叫び~ガバナンス以前に人間性の問題

株式会社トライアイズの監査役のHPが注目を浴びています。

http://kansayaku-furukawa.jp/

上場企業とは思えない…

監査役の毅然とした勇気ある対応は、10月9日金曜日の株主総会で報われることを信じてやみません。

では、また。

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2009年8月13日 (木)

会計参与の行動指針についての改正(資料編)

平成21年8月10日、日本公認会計士協会・日本税理士会連合会より、標記の件についての改正が公表されました。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_1179.html

会計参与の制度はなかなかなじみがありませんが…税制優遇とか表だったメリットがないとなかなか中小企業は採用しないでしょうな。

では、また。

2009年8月 9日 (日)

委員会設置会社リスト(資料編)

日本取締役協会より、委員会設置会社移行企業リストが公表されています。

http://www.jacd.jp/report/090803_01report.pdf

まだまだ少ない委員会設置会社です。

いささか古いですが、

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では、また。

2009年7月30日 (木)

監査役による費用請求(388条)

ごたごた続きのトライアイズですが、新たに仮処分命令(仮処分②とする)の申立てを受けたことをリリースにしています。

仮処分命令の申立てに関するお知らせ①

株主総会決議取消訴訟に対する対応指針に関するお知らせ

仮処分命令の申立てに関するお知らせ②

監査役の仮処分命令の申立て(仮処分①とする)及び株主総会決議取消の訴え(831条)に端を発したものです。

仮処分①にかかる弁護士費用が会社リリースによりますと、高名な鳥飼先生に依頼しているため、1514万円超かかっており、当該債務のうち既に支払った着手金分を会社法第388条第3号に基づいて監査費用として会社に請求したが支払われないため、仮処分②が申立てられた模様です。

(費用等の請求)
第388条  監査役がその職務の執行について監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)に対して次に掲げる請求をしたときは、当該監査役設置会社は、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
一  費用の前払の請求
二  支出した費用及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
三  負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求

アンダーラインでもあるように立証責任は、会社側にあり、いわゆる要件事実の観点からは、立証責任の転換が図られています。

そこで、会社側としては職務の執行には当たらないことを今後立証し、監査役からの費用請求を認めない旨の主張をすることになろうかと思います。

では、監査役による上記訴訟の提起等が監査役の職務の執行に当たる行為なのかどうかが問題となります。

江頭憲治郎『株式会社法』によれば、監査費用には一切の費用が含まれるとしています(弁護士費用についても)。

もっとも、上記の監査役の訴訟提起が形式的には監査役の職務執行であったとしても権限の濫用の場合のように明らかに不当な権利行使である場合には、信義則上、監査費用の請求はできないとの結論が導かれることもありえるのではないでしょうか。

まぁ、実際に監査役と会社の間になにがあったのか会社リリースだけでは当然判断できませんので。

では、また。

2009年7月28日 (火)

取締役会招集とその緊急性とその有効性について(2)

では、そもそも会社法において、取締役会の招集通知の期間が原則として設けられている趣旨はなんなのでしょうか。

これは、ずばり取締役に取締役会出席のための準備期間を確保するためといわれています。

この理の射程としては、準備期間を確保できる場合には、緊急の場合には、法令・定款で定められた期間を下回ったとしても問題はないという結論が導かれそうです。ここで問題はないということは違法ではないと同義ではありません。そもそも定款違反の招集手続ですので。あくまでも違法性が軽微だから、無効にはしなくてもよいという意味(イメージ)です。(判例法理でも、定款違反をすべて一律に無効として処理しているわけではないですので)

取締役会は、今後、テレビ会議等のシステムを多くの会社で導入すると、取締役会出席地への距離の概念がなくなります。すると、西日本担当取締役が本社である TOKYOまで行く必要がなくなったりしますと、より取締役会の出席のための準備期間を確保するための時間は短くなってくるのではないかと考えております。

招集通知期間は定款に違反するが、準備期間が確保でき、円滑な業務執行のためならば当該招集通知を有効とするということなのでしょう。

この緊急性の判断者は当然、定款で定まっている招集権者、すわなち、大多数の会社にあっては社長になるのではないでしょうか。

ただ、実務上、緊急性の判断は難しいでしょうから(取締役会規程等で具体的な緊急の場合をリストアップするほど意味は乏しいでしょうし)、取締役会招集通知の省略の同意書をいただく(368条第2項)段取りをとるものだと思います(後で無効とかいわれたらいやですので)。

では、また。

2009年7月27日 (月)

取締役会招集とその緊急性とその有効性について(1)

会社法第368条において、「取締役会の招集通知は、取締役会の日の1週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各取締役(監査役設置会社にあっては、各取締役及び監査役)に対してその通知を発しなければならない」と定められています。

当該規定を受け、1週間では業務執行に臨機応変に対応できない、もっと短縮すべきだという役員さんの意見を受け、多くの会社は定款によって、招集通知を3日前に通知すればよいというように短縮規定を設けておられると思います。わたしが関与する会社のほぼ100パーセントが1週間より期間を短縮していると思われます(中小企業の場合には、特段そのような意図はないかもしれませんが…)。なぜ3日前かは慣行ではないかと思われます。

さらに、この規定を受け、定款上に、「緊急のときは招集通知はこれを短縮することができる」旨の規定をみることがあります。常々、この規定って定款の範疇において有効なの?緊急の判断基準は?はたまた、この判断者は誰?など悩んでおります。

一方で、368条第2項では、「取締役会は取締役の全員の同意があるときには、招集の手続を経ることなく開催することができる」旨が規定されています。いわゆる招集手続の省略です。

当該規定は、取締役会出席者の全員が同意をしたときには、「招集手続の省略」が認められる規定であって、上記の緊急の場合に招集通知を「短縮すべき場合」とは明らかに用いられる場面が異なります。なぜなら、問題としているのは招集手続の「短縮」であるので、あくまでも招集手続を履行しなければならないためです。(招集手続省略は「0」、招集手続の短縮は、「ニアリー0、ノットイコール0」です)。

ですので、この「緊急のときは招集通知はこれを短縮することができる」想定場面とは、前記の法定又は定款で定められた招集通知の期間を下回る期間の通知であって、かつ、取締役の招集手続の省略の同意が得られない場合ではないかと思います(例:あと1時間後に取締役会を開く旨の招集通知が発せられ、とある取締役のかたは招集手続省略の同意をせず、拒否している場合)。(ちなみに取締役会の招集通知は書面に限らず、メール、電話でもオッケーです。テレパシーは?)

では、この緊急性の規定については有効なのか?

次回につづく

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