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2009年1月 9日 (金)

株式の譲渡承認手続と譲渡不承認の様相

発行する株式の内容として、譲渡による株式の取得につき会社の承認を要する旨を定款に定めることができることとされています(107条2項1号、108条2項4号)。そして、その定款規定を登記する必要があります(911条3項7号「株式の内容」として登記する)。

この譲渡承認の手続は、株主が、会社に対して譲受人が当該譲渡制限株式を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求します(136条)。株主からの請求がこれだけですと会社が承認をしない旨の決定をすればそれを手続が終了します。

ところが、株主から、会社が譲渡の承認をしない場合に備えて会社または指定買取人が買取ることを請求された際は手続が少々複雑になってきます。上記の承認のみのパターンは、具体的には、特定の者にだけ譲渡したいがそれがだめなら今のまま自分が所有しておきたいようなニーズが考えられます。その一方で、買取まで請求するのは、投下資本の回収のニーズが高まっている場合です。

会社が買取り請求先に指定されている場合に、会社が譲渡承認をしない場合には当該株式を買取る義務が発生します(140条)。

このように、会社が株式を買取り、自己株式とする点で、特定の株主からの自己株式の取得と同じ目的を果たすことができます。

特定の株主からの取得と、株式譲渡不承認による会社の買取の双方とも

1)株主総会の決議が必要ですし、2)会社の財源規制が必要ということで共通しております。

異なる点としては、価額決定についてです。特定の株主からの自己株式の取得の場合には、その価額は交渉によって定まる要素が強いのに対し、譲渡不承認の場合には、1株あたりの純資産額に株式数をかけたものが価額となり、価額が法定されている点が挙げられます。

また、手続につきましても譲渡不承認の場合に、価額の払込みは供託が必要となり独自のものとなっております。

クライアントから自己株式の取得の案件の相談の際に、そのスキーム作成(素描)を少々考えております。

では、また。

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